リサイズのNR効果

 
リサイズのNR効果

20150226-1

一年ぶりにクサシギさんに会えました。

DA★300で撮影して等倍に切り出してすらこの大きさ。結構な距離があったので、探鳥モードじゃないと存在に気がつかないほど周りに溶け込んでいましたよ(笑)

さて、記事タイトルの NR効果についてです。リサイズするとノイズ感が減少するのは経験的に分かっているのですが、どの程度ノイズ感が低減されるのか。理論的にはリサイズして面積を半分にすると 1段分の NR効果がある事になっていますが、本当にそうなのか実験しましたよ。

チェック用の被写体

20150226-2

明部と暗部が混在するよう、この様な被写体とシーンを用意し、ISOを 400 ~ 6400 まで変化させて撮影しました。それらを NR無しで現像し、ISO6400の画を段階的にリサイズして各 ISOの写真と比べます。

等倍切り出し #1

20150226-3

上の段が各ISOの一部を等倍に切り出した画で、ISOが上がる毎にノイズが増えています。

下の段は ISO6400の画を元に、面積が半分になる様、段階的にリサイズしたものです。上の段の ISOと比べるとノイズ感は同等に感じますね。

等倍切り出し #2

20150226-4

ノイズは暗部でよく目立つものなので、ボトルの影部分をクロップして比較してみます。こちらも各 ISOと同等のノイズ感の様です。

つまり、長辺を 1/2へリサイズすると ISO 2段分のノイズが低減されると言うことです。当ブログは 1200pxへリサイズしてアップしているので、ノートリミングだとノイズが 4段分低減されるわけです。昨日投稿した ISO4500で撮影したイソヒヨドリの画が物語っておりますね。

フォトショでノイズ付加

20150226-5

SP500は F8という暗いレンズなので、SSを稼ぐには ISOを高くする必要があります。16M機で撮影した場合、等倍鑑賞に堪えられるほどの解像力を持ち合わせていないので、リサイズして仕上げるのが私の定石。

・高くした ISOによって増えたノイズはリサイズする事で低減される。
・等倍鑑賞では緩い描写もリサイズによって精細感がアップする。
・DA★300に比べると圧倒的な像倍率があるため、DA★300ほどトリミングしなくてもよい。

SP500の画に満足出来るのは、これらの理由があるからなんですね。


  1. bluem

    おはようございます(^^
    クサシギ、未だ会えてないので、今年こそは!
    と思っておりました(^^
    こうして検証して頂ける記事は、本当にありがたいです!
    キッチリ撮ったSP500の写真を縮小すると、ホント鮮鋭に
    なるのが分かりますよね。
    と言うかDA★300の写真よりも分かりやすい(^^
    SP500は撮ってる時も楽しいのですが、写真現像作業も
    DA★300と違う楽しみがあるので、撮影からレタッチまで
    その一連が楽しいと感じております♪

    1. delphian

      クサシギは観察難易度が低い割に会えないシギですね。
      居るところには沢山居るんだろうなぁ~(笑)
      SP500はノイズを減らす意味でも縮小が必須に近い感じです。
      2400px仕上げで 2段分も減るのですから、ISO上げ気味で使えますね。

  2. iMovie

    こんにちは
    ニコンにマウント変えてから、 NR効果に苦戦中です。
    リサイズすることによるノイズが低減は、以前教えて頂いたことから感じています。
    但し、暗部のノイズですが、どうも効きが弱い印象です。
    ペンタックス機の時に、露出補正をマイナスにするようにしていたのですが、ニコンだと露出補正しないか、プラスにしたほうが良さそうな感じです。

    1. delphian

      低 ISOだと高精細な画が得られる 24M機ですが、暗部ノイズには厳しいですね。
      これはもう仕方がない事なので、上手く付き合うしかありませんね。

  3. ask-evo

    今後の技術の進歩によって、センサーのノイズ耐性はまだまだ上がると思いますが、それを高解像センサーにするのか、高感度センサーにするのか、二つの道があると思います。
    レンズの解像度の限界もありますし、APS-Cは20Mpixel辺りを上限にしてもいいような気がしますけどね(^^;

    そうすれば、必ずしも重くて高いレンズにムリに手を出す必要がなくなりますからね。

    実際そのおかげで、K-5系+DA300/F4は他社の300/F2.8以上の画が得られていると思います。
    開放のボケを求める場合はともかくとして、少なくとも明るさに関してはダウンサイジングが可能です。

    そして、今回記事にある通り、SP500のように選択肢が広がりますしね。

    1. delphian

      APS-Cはそこそこの画素数にして欲しいですね。
      ソニーは α7Sという 12M機を出して好評らしいし。
      画素数が上がるよりも高感度に強い方が何かと使いやすいんじゃないですかね。

  4. jerry

    最後の鍵の写真 カッコいいですね!
    やはり金属質のものはB/Wが似合います。

    リサイズでのノイズの見え方についてはすごく参考になりました
    ブログサイズの長辺1200pxだとISO6400でもノープロブレムって事なんですね。
    こういうのがわかると積極的に高ISOも使えますね(^^

    1. delphian

      錠は散歩中のショットで、無意味に撮影したものです(笑)
      ブログのみに使用するのであれば、ISO6400は全然怖くないですね。
      トリミングをすると耐性が下がりますがw